食料品の購入

<食料品の購入>

      成都伊藤ヨーカ堂、成都伊勢丹、中国スーパーのOle、盒馬鮮生(アリババ系列の食品スーパー)、メトロなどで、日本人が必要とする多種多様な食料品が調達できます。輸入品は輸送費や関税の関係で日本の価格の2~3倍となります。日本ブランドでも中国国内で生産、販売している製品も沢山あり、中国ブランドのものと比べても決して高くはありません。





①お米

      一般的に流通しているお米は、ジャポニカ米(短粒種)とタイ米(長粒種)の2種類に大きく分類されます。お米の専門店はほとんどありません。通常は、スーパーや百貨店などで買います。量り売りをしているところもありますが、2キロ、5キロ、10キロの袋売りを買うのが一般的です。日本からの輸入米も成都伊藤ヨーカ堂、成都伊勢丹等で販売されています。

②パン

      日本のブランドではJohan(ジョアン)が成都伊勢丹、リトルマーメイドがヨーカ堂双楠店・高新店・伊藤広場店に出店しており、菓子パン、食パン、フランスパンなどを買うことができます。ほかにも、シンガポール系のBleadTalk、韓国系のパリバゲット、中国の好利来やWheat&Bakerなどの専門店も各所に店舗があります。Pasco(パスコ)の超熟食パンもヨーカ堂やコンビニ等で購入可能です。

③肉

      スーパーや百貨店の食肉売り場で鶏肉、豚肉、牛肉が普通に売っています。日本にあるような高級霜降り牛肉は見かけません。オーストラリアやニュージーランドで飼育された和牛種の肉も販売されています。また、安心できる飼料や草だけで飼育したものを、緑色牛肉や緑色豚肉という名前で売っています(値段は通常のものより高くなります)。



      鶏肉は土鶏(日本で言う地鶏のようなもの)という名前で売っています。ローカルの市場では一羽売りの場合もありますが、スーパー、百貨店などでは切り売りのパックも購入できます。手羽先、手羽元、ムネ、モモなどがありますが、モモ肉は骨付きのものが殆どで、骨なしのモモ肉は多くはありません。鶏のひき肉は見かけません(牛や豚のひき肉はあります)。

      豚肉は五花肉という脂身の多い肉が多く見られます。ちなみに中国語では豚肉のことを「猪肉」と書きますが、イノシシの肉ではありません。ローカルの市場で肉を買うときには、1斤(500グラム)でxx元という価格表示になっていて、量り売りをしています。スーパー、百貨店などではパック入りで細切れ肉や薄切り肉(日本よりは厚め)が購入できます。

④野菜

      四川省は農産物の豊富なところで、新鮮な野菜を手に入れることができます。野菜はローカルの野菜市場、スーパー、百貨店などで売っており、果物は街中の果物屋でも買うことができます。野菜や果物の売り方は、基本的に1個○○元という方法ではなく、1斤(500g)○○元という量り売りです。



      近年は中国でも食品の安全性に関する関心が非常に高く、有機野菜が多く出回るようになっています。一般のものと比較すると値段は割高ですが、残留農薬が心配ですので、有機野菜のほうが安心できます。

      果物の種類は豊富です。四川省で有名な果物には、さくらんぼ、枇杷、桃、梨、キウイなどがあります。スイカ、リンゴ、柑橘類は年中手に入ります。その他、ドラゴンフルーツやライチ、マンゴー、ドリアンなど、中国各地の果物や東南アジアから輸入された南国フルーツなど様々な種類の果物が年間通じて売られています。

      また、四川省はきのこ類の宝庫です。椎茸、しめじ、えのき茸、マッシュルームのほか、日本では目にしないような珍しいきのこが沢山あります。夏になると松茸が出回り、日本よりずっと安い値段で松茸を手に入れることができます。

⑤魚介類

      海の魚は、成都伊藤ヨーカ堂、成都伊勢丹、盒馬鮮生などではある程度の鮮魚や冷凍魚を手に入れることができますが、やはり種類や鮮度の点では沿海部にはかないません。比較的手に入りやすいものとして、生のものではサーモンやエビ、貝類(カキ、アサリ)など、冷凍物ではタラ、イカ、エビ、ホタテなどがあります。

      ヤマサやスギヨ、紀文などのカニカマや竹輪、すり身などの加工品が流通するようになってきました。イナバの鯖缶、いわし缶、ツナ缶(いずれもタイ産)も入手できます。

盒馬鮮生の水産コーナー



⑥タマゴ

      スーパー、百貨店で買えます。一般的に価格は日本より高めです。色々な種類のものがありますが、最近は緑色鶏蛋(緑色タマゴ)という名前で、安心できる飼料で飼育したニワトリのタマゴも売っています。生の状態で食べられるタマゴも買えます。成都伊藤ヨーカ堂、成都伊勢丹、Ole、盒馬鮮生などで売っています。

⑦乳製品

      牛乳は日本よりも高めです。日本企業が中国で製造している製品もあります。中国産の牛乳や輸入のロングライフ牛乳も良く売られています。

      ヨーグルトは明治乳業のブルガリアヨーグルト(中国産)が購入できます。中国のメーカーの製品も沢山あり、ヨーロッパやニュージーランドなどからの輸入品もあります。

      ヤクルトは中国で製造された製品が、市内の多くのスーパー、コンビニで販売されています。日本のヤクルトよりも容器が少し大きいです。

      チーズとバターは、一般的なものなら輸入品、中国産いずれも手に入ります。輸入品は日本で見かけるよりは種類が少なく、価格は日本で買うよりも割高です。KIRIのクリームチーズは売っていますが、日本で売っているようなキャンディーチーズ、プロセスチーズはあまり見かけません。バターは無塩バターもあります。生クリームは輸入品を買うことができます。

⑧調味料

      日本料理用の調味料は、メーカーにこだわらなければスーパーや百貨店で大抵のものは手に入ります。特に日本の調味料に関しては、成都伊藤ヨーカ堂や成都伊勢丹の品ぞろえが充実しており、醤油、ソース、酢、カレールー、練わさび、おろししょうが、塩、コショウ、柚子胡椒、焼肉のたれ、料理酒、みりん、ほんだし、めんつゆ、味噌(だし入り合わせ味噌、白みそ、赤みそ)、かつおぶし、お茶漬けの素、ふりかけなどが購入できます。

      マヨネーズは日本のキューピーが中国で製造している製品が入手可能で、マヨネーズ以外も、ドレッシング、ジャム等が販売されています。ヨーロッパから輸入したトマトソース、スパゲティソースの缶詰なども売られています。

      お店で入手しにくいものとしては、コンソメ、和がらし、スパイス類(ハーブソルト、ガラムマサラ、ナツメグ、サフランなど)、だし用昆布、揚げ玉、青のりなどが挙げられます。しかし、これらはタオパオなどのネット通販で入手することができます。

Ole店内の日本の調味料コーナー



⑨菓子

      チョコレート、キャンディ、ガム、ビスケットなどは、種類も豊富で大抵のものは手に入ります。欧米や日本から輸入されたお菓子も多く見られます。

      製菓・製パン材料もOleや成都ヨーカ堂、成都伊勢丹などで、富澤商店の強力粉、薄力粉、中力粉、ドライイースト、ベーキングパウダー、ナッツ類、ドライフルーツ、粉砂糖、グラニュー糖のほか、各種道具なども購入できます。

富澤商店の製菓・製パン材料



⑩その他

      豆腐やコンニャク、しらたき、納豆(冷凍)やうどん(冷凍)も手に入ります。インスタント食品では、日本から輸入されたカップラーメンや袋麵はあまり見られません。日清のカップヌードル(中国産)はあります。出前一丁、韓国の辛ラーメンは売ってます。うどんや素麺などの乾麺も種類が豊富にあります。レトルトカレーやパスタソース、鍋の素(寄せ鍋、キムチ鍋など)、インスタント味噌汁は、種類は限られますが入手できます。粉末タイプのインスタントスープは、これも種類はかなり限定されますが、最近少し見かけるようになってきました。

      飲料はお茶、果汁飲料、コーヒー(主にミルク入り)、紅茶、スポーツドリンクなど様々な製品が売られています。日本酒や焼酎も買えますが種類は非常に限定されます。ビールやワイン、ウィスキーなどの洋酒は様々な銘柄のものが売られています。

      成都にはコンビニチェーンが複数あり、食品、菓子、飲料、日用品などを売っています。日系ではセブンイレブン、ファミリーマートがあり、おにぎり、サンドイッチ、おでん、サラダなどを買うことができます。