2023友好之春「四川省南充市視察」報告


  2023友好之春「四川省南充市視察」報告

                                                                           

                                                                                                                                                   2023年3月22日

                                                                            成都日本商工クラブ事務局

 

   2023年3月18日~19日、四川省人民対外友好協会・南充市人民政府より要請を受け、四川省南充市を視察しました。視察団メンバーは在成都ポーランド総領事館総領事を団長に、オーストリア総領事、チリ総領事、ネパール総領事、パキスタン総領事と、日本からは重慶日本国総領事館から大熊首席領事、他に韓国、タイの総領事館、在成都外国代表機構・商会の代表者約20名が参加。成都日本商工クラブからは鈴木会長、笹原副会長及び事務局何怡担当が参加しました。

 

 南充市の歴史は2200年以上を有し、シルク文化、三国志で有名な三国文化、紅色文化等により中国全国でも有名であり、国家優秀観光都市、国家園林都市として認定されています。南充市は四川盆地の北東部・嘉陵江の中流域に位置し、3区・1市・5県を管轄し、人口は約714万人で、面積は12500平方キロメートル、西部における重要な交通要衝で、四川省北東部の科学教育・文化・商業貿易・物流・金融センターでもあります。2022年全市のGDPは2685.45億元(四川省内第5位・四川省北東部の第1位)。同市は現在、自動車部品、化工紡織、電子情報、文化観光、商業貿易・物流などの分野に力を入れて誘致活動を展開しているとの事でした。

 

 視察期間中に、「中国綢都絲綢博物館」、「六合絲綢博覧園」、「吉利四川商用車有限公司」、「閬中古城」、「王皮影博物館」を視察、四川省人民対外友好協会・南充市政府共催による交流会にも出席しました。

 

≪シルク産業≫

 南充市は南シルクロードの発祥地として、昔からシルク産業が盛んであり、当時のシルク製品は南充市から西安経由して北アジア及び地中海まで輸送されていました。

    近代以降、シルク産業は南充市の支柱産業となり、1990年代に同市のシルク産業のGDPは四川省の1/3、生糸輸出量は省の1/2を占めた歴史があります。

    南充市は「一帯一路」政策を機に、地理的優位性(新しい南シルクロード商業貿易ルート)を活用し、世界貿易への参画を目指しているとの事です。

 

≪吉利四川商用車有限公司≫

 2016年4月、東風南中汽車有限公司の買収と再編に基づき、クロスタウンの技術改革と能力拡大の実施により、南充市嘉陵区に吉利南中新エネルギー商用車研究開発生産プロジェクトを投資建設しました。主な業務内容は新エネルギー・クリーンエネルギー商用車とパワートレインの設計、製造、販売、サービス等です。

 

≪閬中市の古城≫

 四川盆地の北東端・嘉陵江中流に位置する「閬中古城」は古代巴国の蜀の軍都で、中国四大古都の一つとしてよく知られ古くから中心都市で水運の街として栄えて、国家歴史文化名城にも指定されています。

   城内現存する主な建物は明・清時代に建造されたもので、三国志の代表的な武将・張飛が統治していた場所としても有名。また清朝時代の初期に、閬中は一時的に四川省代理省都となったため、そこに「科挙」の受験場所が設置されて省レベルの人材選抜試験が17年間実施されました。

 

≪王皮影博物館≫

 民芸名人、王昆の一族が祖父から孫へと8代にわたって受け継いできた彫刻と影芝居の芸能で全国有数な影芝居芸能として全世界へも披露され、大変好評を受けています。博物館内には影芝居の歴史紹介あり、一部の影芝居文物も陳列されています。

 

 今回視察を通じ、四川省北東部地域における最近の経済・文化発展現状がより一層理解できました。四川省と外国関係者との交流促進にも寄与出来たものと考えます。 

   この場をお借りして、四川省人民対外友好協会・南充市人民政府へ御礼を申し上げます。