「峨眉山市経済交流会」へ参加しました!


    2024年4月25日(木)~26日(金)、峨眉山市政府の要請を受け、成都日本商工クラブ鈴木会長一行が「峨眉山市経済交流会」へ参加しました。

 

 25日午前中、一行は「峨眉山ウイスキー産業投資促進会」に出席しました。同会では四川省経済信息庁・馮錦花副庁長、峨眉山市・陳揚傑副書記、中国酒業協会・何勇秘書長等の出席と発言がなされ、関連協力プロジェクト調印式も同時に行いました。主催者側の紹介では、ここ数年をかけて峨眉山市において "水、ワイン、お茶 "をテーマに最大限活用し「食品飲料基地」としての役割を発展させ、豊かな水資源を付加価値の高い機能性飲料、果物や野菜系飲料のクラスターへ集積・展開する計画であるとの事です。

    これまでこの計画に基づいてモルトウイスキー、クラフトビール、その他ハイエンドアルコールの開発に力を入れた結果、2023年の峨眉山市における水・ワイン産業の工業総生産額は約27.6億元を達成した、としています。

  

 当日の午後「叠川」(峨眉山)モルトウイスキー工場、「農夫山泉」峨眉山生産基地、高橋里農村振興プロジェクトモデル基地等視察しました。

 

・叠川(峨眉山)モルトウイスキー工場

 峨眉山市とフランスの協力プロジェクトとして、世界的にも有名な西洋酒生産・販売グループであるPernod Ricard社(フランス系)より投資・建設が為された叠川(峨眉山)モルトウイスキー工場です。2022年峨眉山市で正式稼働となりました。

   これは、国際西洋酒グループが初めて中国国内に投資したモルトウイスキー工場で「今後、中国消費者、特に中国の若者の口に合うようなウイスキーを目指して努力しよう」との理念に基づいて、現在「叠川」というブランドの高級ウイスキーを生産して中国市場へ販売しています。

   同工場内には、各国の先行事例にも学んだ経験を活かし入念に設計されたウイスキー体験センターを設けており、モルト・ウィスキー体験として、原材料、製麦・発酵、蒸溜、熟成へと場所を移動しながら見学・モルトウイスキーを経験することにより、観光客がウイスキーへの理解を更に深める仕組みになっていました。

 

・「農夫山泉」峨眉山生産基地

    標高3,079メートルの峨眉山は、幾重にも重なる山と古木に覆われており、広大な原生林が天然のバリアを形成し、山全体が豊富な水を蓄えています。山頂には年間7ヶ月間も雪が積もり、大量の雪水と雨水が鬱蒼と茂る原生林によって浄化されて、地中に染み込み、カルシウム、マグネシウム、カリウム、メタケイ酸などの天然ミネラル成分を豊富に含む地層を通して山の湧水を形成しています。

    こうした環境の中、水源地から一貫したミネラルウォーター製造企業の農夫山泉有限公司は2008年に峨眉山生産工場を設立し稼働開始をしました。

    現在の工場内生産ラインは12本有し(水8本・飲料4本)、そのうちの無菌飲料生産ライン(3本)の設置・造成は日本から導入したとの事です。生産品は一般市民でも良く知られているミネラルウォーター、無糖飲料(「東方神樹」)、運動系飲料(「尖叫」)等などになります。

 

 

・高橋里農村振興プロジェクトモデル基地

 峨眉山市内から約12キロメートル離れた郊外にある「高橋里」では、数年前から地元政府が力を入れ、普通の田舎の山、森、小川、湖、田畑などを、自然景観とカフェ、エステティック・ホール、フィールド・レストランなどのある農業・商業・文化・観光を一体化した総合的な複合施設へと修繕、展開しました。

   現在、高橋里を訪れる観光客は1日当たり平均2000人を超えています。 観光客の増加に伴い、高橋里では果物狩り、野菜狩り、稲刈り、水遊び、魚捕りなどの体験施設を展開し、季節の変化に応じて、高橋里は農作物の栽培、農業観光、農業体験を組み合わせた色とりどりの農業観光体験活動を展開しています。

   高橋里望山美学館にはショールームを開設し、羅目古鎮の手作り醤油、夾江の正月画、大千製紙など特産品を来訪客に紹介し、多様な体験をしてもらうことにより、より多くの人に特産農副産物、文化製品を見て、感じてもらおうとしています。

 

 26日(金)一行は世界遺産である峨眉山山頂観光地の訪問を行いました。普通の出勤日にもかかわらず、中国国内、全世界からの観光客で賑わっていました。

 

 今回の訪問を通じ、峨眉山市は豊かな自然資源・観光資源に恵まれてるだけでなく、その資源を生産力・経済力へ巧みに転換することによって、現地に巨大な経済利益をもたらしてきたことが理解出来ました。

 

   最後になりますが、今回の視察にご協力を頂きました峨眉山市政府に対して心より御礼申し上げます。今後とも引き続きよろしくお願い致します。